クレームにならない難癖をつけて返品してきた。

送り返された品を見ると、8割食べていて、それで返品だと。

全額返金しろと言う。

10人の団体宴会をネット予約してきて、当日現れない。

申し込み時の携帯にかけるとデタラメな番号。

おそらくネットで複数のレストランに予約入れているのだろう。

コンビニ。「Suicaですか? ナナコですか?」とレジスタッフが聞いている

のに返事もせず、黙ってドン、と分厚い財布をカードリーダーに置く。

交通系か他かで違う画面タッチしなければならないのに、これではちゃんと

できない。

重ねて聞くと、「PASMOだよ、るっせーな!!」とキレる。

ヤバい風体の人ではない。きちんとダークスーツ着た大企業の勤め人らしい人だ。

以上のような「素行の悪い客たち」は、ソーシャル・クレジットサービスが

現場に普及したら二度と買い物ができなくなる。

日本はどんどんキャッシュレスになっている。

シャレにならないほどの人手不足だからだ。

そうなると、キャッシュよりクレジット、電子マネーでの支払いしか受け付けない

流れになるだろう。店舗営業時間終了後のクローズ業務が不要になるし。

アリババが提供するサービス「芝麻信用」(セサミ・クレジット)は

中国8億人に普及している。

ネットショッピングや店舗の買い物の履歴をデータベースとして蓄積し、分析

して一人ひとりの「信用度」(ソーシャル・クレジット、社会的信用度)を

点数化。350点から950点まで。

げんに、上海にある無人コンビニはスマホをかざしてドアを開けるけど、この点数が低い人は

入れない。

昨日、パスポートの更新に出かけたのだけど、パスポートというのも、セサミ・クレジットのような

ソーシャル・クレジットの仕組みがあれば、不要になる。スマホをかざすことで本人認証

ができるし、本人認証によってその人の信用点数が即座に画面にあらわれるのだから。

入国審査が簡便になる。

転職や就職活動にも生かせる。

企業はソーシャル・クレジットをもとに判断できる。

今後間違いなくフリーランス社会になる。

その際、「このひとと仕事をしても大丈夫か」という判断材料になる。

写真は、2003年にコリー・ドクトロゥというオタク(笑)が書いた

SF『マジックキングダムで落ちぶれて』。

そこに描かれる未来世界では人は死なない。

頭脳だけを機械にインストールして、生き続けたり、ボディだけを新品にして、

新しい人生を送る。

お金という概念がなくなり、代わりに「ウッフィー」という仮想通貨が流通している。

「通貨」とはいえ、ぼくたちの資本主義経済でいうところの通貨とは違って、

まさにソーシャル・クレジットだ。

人にいいことをすると点数が上がり、逆だと下がる。

いわゆる「徳を積む」といいのだ。その数値は人の上に表示されるので、互いに丸見え。

何をするにもウッフィーが必要で、

国会中継していても政治家のアタマの上に点数が表示されるので

「あ。このセンセイ、あかんやん」

ということで尊敬されなくなる。

ウッフィーが低いと、社会生活がままならないようになる。

2010年に出した『共感企業』で、人と人が個人でつながりっぱなしのリンクエコノミーに

おけるウッフィーの重要性について書いた。

われながら、先見性に自画自賛。

何にしても、社会は確実に、「お金の時代」から「社会信用の時代」へと

移行しつつある。

JOYWOWでは、ゆかりの新刊を買ってくださった方にもれなく5000JWを

プレゼントすることにした。

JWのいろんなイベントで使える。

セミナー、パーティ参加費に、5000円の割引にも使える。

ゆかりの新刊については、また別途ここで詳しくお話します。

6月20日リリース予定。

今日、ゆかりが編集者と一緒に、ブックデザインの鈴木成一デザイン室へ行く予定。

乞うご期待!