新しくなった「公式・阪本啓一ブログ」へようこそ!

震災を経て、価値観、世界観、ビジネスのあり方、すべてが変わった、

あるいは、変わらざるを得ない時を迎えたと考えています。

ハーバード白熱教室のマイケル・サンデル教授はこう指摘します

(DVD BOX所収のインタビュー より引用 大意)。

経済的な序列(GDP世界第何位とかいう)は善き社会、善き生活に

決定的な要素ではない。

げんにイタリア、フランス、ドイツ、イギリスのGDPはいずれも

世界ランキングで1位、2位、3位などというものでは

ないが、人生の幸福感、満足度とは関係していない。

また、こうも言っています(大意)。

アメリカも、日本もグローバル資本主義(global capitalism)の世界にいる。

市場主導(market driven)の価値観が支配している。

しかし、本来市場というのは生産活動をまとめるためのツール(instruments, tool)

であり、それ以上ではない。にもかかわらず、社会や生活の本質を定義するように

なると危険だ。

市場はあるべきところにおいておくべきであって、社会が市場経済を

持つのではなく、市場経済が社会をもつようになってしまっている。


このことが、たとえば、「福島には原発は必要だった」(→クリック!)

というような論に発展するのです。

福島は雇用がない貧しい県だ

原発は雇用と交付金をくれる(いずれも経済的動機)

だから原発もやむをえない(安全と言ってるし)

市場原理が行政などの公共サービスや、国立大学などの教育サービスに

まで入り込んでいます。この流れを加速したのが小泉政権の構造改革であり、

そのリードボーカルは竹中平蔵氏だったわけです。

ぼくは当時からこの流れにNO!!!!!!と言い続けてきました。後知恵的に自慢する

つもりはなく、それでも流れを止められなかったのは、一人の社会人として、

自分の無力さを感じます。

そして現実、市場原理主義が日本の津々浦々までしみこんでしまった。

「経済的な結果が良ければ全て良し」とする功利主義的道徳観が日本人の血液

を巡り、それが当たり前の体質になったときに、今回の震災と原発破壊です。

破壊から再建へ。

第二次世界大戦、太平洋戦争を区切りとして、「戦前・戦後」という表現があります。

「震前・震後」という表現を敢えて使うなら、震後の価値観、世界観の構築は、

これまでの延長ではなく、あらたな価値観のとらえ直しと構築という、

非連続な地平にしか なし得ないし、日本人、ひいては人類全体が取り組むべき

重要課題だと考えます。

このブログで、日常のくっだらないことも含め(笑)、発信していきたいと考えています。

今年6月2日、おかげさまでJOYWOWは創業まる5年め、6周年の記念日を迎えます。

アニバーサリー企画も進めていますので、このブログでいち早くご案内しますね。

あらためまして、どうぞよろしくお願い申し上げます。

逗子海岸から望む富士山

株式会社JOYWOW Founder  阪本啓一