マクドナルドのイノベーションについて。

Innovation and Entrepreneurship (p.17)

『イノベーションと企業家精神』より 大意翻訳は阪本

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ハンバーガースタンドは19世紀以来アメリカの各地にあった。

第二次世界大戦後、大都市の街角へ進出した。

マクドナルド・ハンバーガー・チェーンはパパママストアの店舗運営に

マネジメントを導入した。具体的には・・・

1. 最終製品をデザインした

2. 最終製品を生産する全体プロセスをデザインし直した

3. 肉、オニオンスライス、バン、フライドポテトという「部品」を必

要な量だけ、必要な速度で提供できるようにした。そしてそれらがオー

トメーションに乗るような道具をデザインし直し、場合によっては開発

した。

4. 顧客にとっての価値(value)を研究し、定義した。

「品質、均一な製品の提供、スピードサービス、徹底した清潔、フ

レンドリーな顧客対応」

基準を設け、従業員教育を施した。


ドラッカーは、パパママストアの店舗オペレーションだったところへ

「システム」を導入したマクドナルドを、イノベーターとして紹介し

ているのです。

イノベーションは一握りの天才によってなされるのではありません。

昔からずっとある商売であっても、起業家精神を発揮し、工夫を加える

ことで立派にイノベーションになるのです(大昔からあったコーヒーを

イノベーションしたのがスターバックスです)。

マクドナルドのイノベーションは、「ハンバーガー店をシステム化した

こと」でした。現にレイ・クロックが起業したビジネスはハンバーガー

ショップの経営ではなく、「マクドナルド店舗オペレーションシステム

の販売」なのです。

イノベーションと起業家精神を学ぶのに、格好の事例だと考えます。

*JOYWOWメルマガ 2010年10月20日発行・第111号 より加筆修正の上転載