結局このお盆は仕事で埋まっています。

9月に出る新刊『共感企業 ビジネス2.0のビジョン』(→クリック!)最終校正。

校正ゲラ、今や無くてはならないiPad、共感企業サンプル

校正ゲラ、今や無くてはならないiPad、共感企業サンプル

写真で単行本のかたちになっている仕掛けは、カバー見本がゲラに

ついてきたため、家にある他の本のカバーを脱がせて、かけたから。

実際の本にしてみると、雰囲気が伝わる。

当初のデザインでは、帯が黒だったのだけど、編集部でいろいろ試した

結果、黒だと強すぎて共感企業っぽくなくなるという理由でこの色に

なったみたい。面白いね。

きっちりとした校正士(という職種があるのだ! 知らなかった)さんが

校正してくれている。

朱の入った部分を見ると、あらためて自分流の文章、文字遣いを

しているなあ、と思った次第。

譲れる部分と譲れない部分があって、それをやっていると、結局「自分」

と向き合う作業になる。

本で伝えたいテーマとはまた別に、表現方法についても、あるいは、言語感覚に

ついても、あらためて勉強し直しているイメージ。

本を書く、という仕事もチームでやる。

当然、自分の思い通りになることもあれば、ならないこともある。

これもまた、楽しみの一つだね。

電子書籍で、全部自社でやっちゃうと、全部が自分の思い通りに

なる。

実はこれは、本の品質を高めることにつながるかどうか、疑問に思えてきた。

チームでやるがゆえ、意見の違いによって自分の思い通りにならない

ことが出てくる。これが品質を高めることにつながっているのではないか。

つまり、複数の人の頭脳がからむことで、ものごとを多面的に、

複眼で見ることになって、だから品質が高まる。

そんな気がする。

かつて、手塚治虫の手塚プロが創刊した漫画家が自由に発表できる

雑誌『COM』に参加したことのある漫画家が言っていたことを思い出す。

「『COM』は、大手出版社の漫画雑誌とは違って、自主制作だから、

うるさい編集者がいない。だから漫画家は自由に好きな漫画を描く

ことができる、というのが謳い文句だった。しかしながら、実際に好きな

ことを描けるようになると、結局自分が自分を律しなければならず、

その自由がつらくなってくる」

ざっとこういう内容だった。

わかる。