ぼくにとっての「顧客」は「その人のためならひと肌脱ごう!」

と思う人だ。

人として、長くおつきあいしたいと願っている。

彼女(彼)の子どもが成長している姿をSNS投稿写真で

見たりすると自分の子どものように嬉しい。

いや、タテマエやきれいごと言ってるんじゃないよ。

「いい人」アピールしてるんじゃない。

言っておくけど、ぼくは自然と子どもと動物がキライです(笑)。

毒も多いし。

決して「いい人」じゃないよ。

でもね。

ご縁のあった人のペットはかわいいと思うし、

その人の故郷の風景や行事(たとえばこの季節ならお祭り)

は、ぼくも親しみを感じる。

SNSの美しい投稿写真を見て、癒されている。

そんな彼女(彼)らが困っているようなら、真剣に向き合う。

一緒に悩む。何か自分にできないか、考える。動く。

だからぼくの「顧客」は、エクセル表に並んだ数字では表現できない。

ビジネスの最大資産は「顧客」であり、財務上の数字(現金やら株式から)

ではない。

今日、ある記事を見て、嫌な気持ちになった。

それは、

「起業(スタートアップ)はEXITを想定してやらねばいけない」

としたり顔で述べていた。

EXITというのは、ビジネスをある程度まで育てて、そして売却することだ。

売却すると、「ひと肌ぬごう」と思う人たちも、売却先に移るのだろうか?

ぜ・ったいに、違うと思う。

「いやいや阪本さん、考え方は、人、それぞれですから」

という意見もあろう。

でも、ここの点だけは、「人、それぞれ」であってはならないと思う。

「顧客」とは、単なる名詞ではない。

それは人と人とをつなぐ関係性の状態を表現する言葉。

「一人の人間」と、「同じく一人の人間としてのあなた」

との関係性の中にしか存在しえない、「感情の絆」のこと。

つまり、ある、「温かい感情の絆」を言い換えたものが「顧客」なわけで、

EXITの際に、「所有権が移動」するようなものではない。

根本的に、断固として、わしは反対です。

そしてそもそもスタートの段階からEXITを考えるような

小賢しいやつ、わしは、好かん!

うちの娘はそんな男の嫁にやらん!

自宅の庭から(ウソやで)

自宅の庭から(ウソやで)