アップルがiPhone6と時計を発表した。

正直、ぼくにはいずれも魅力的ではなかった。

アップルブランドに期待するのは

サプライズ・ミー(surprise me)だから。

驚きが欲しい。

マーケティングやブランドの基本中の基本だが、

顧客は「変化」を買う。

iPhone6と時計によって、どんな「変化」が

得られるのか、よくわからなかった。

アップルの新製品発表イベント会場から一所懸命レポート

してくれた記者は会場内を包む

ティーパーティ効果のおかげですべてを好意的に

受け止めていたようだが、ティーパーティの

外から見ると、どうしても覚めた見方を

してしまう。

とはいえ、ぼくはiPhone6や時計がどれだけ

売れるのか、予言はできないし、しない。

大ヒットするかもしれない。

しないかもしれない。

ヒットの法則というものは、実は人間では

計り知れないのだと思う。

ちょっと前のテレビドラマ『恋ノチカラ』(→)

ラスト、起死回生をかけた新製品「えんぴつねずみ」

が大ヒットする。

ところが、「なぜ」大ヒットにつながったのか、

ドラマでは一切説明しない。

ぼくたちは因果関係が好きだ。

しかし、ダニエル・カーネマンが慎重に指摘するように(→)

単なる偶然に意味を付与するのは危険である。

このたび、ぼくは「ブランド・ジーン」というコンセプトを着想した。

ケビン・ケリーの造語「テクニウム」(→)は自律的に

成長生成し、テクノロジーを利用して自分の目的

を達成しようとする。

主語はテクニウムであり、テクノロジーは

手段だ。

いま、これを書いているオフィスには

ビートルズ『ラバーソウル』

がかかっている。

『ドライブ・マイ・カー』

be-be-do-be-be-yeah!

エレキギターのテクニウムは

ビートルズを利用して 達成したい

音楽の可能性と美を極めたのである。

自然界に存在せず、人間が人工的に

生み出したものをテクノロジーと

呼ぶなら、ブランドもテクノロジーだ。

そしてブランドにとってのテクニウム

にあたるものを、ブランドの遺伝子

という意味をこめ、ブランド・ジーン

と呼ぶ。

すると、ブランド・ジーンは、

自らの目的を達成するために

ブランドを利用し、達成できたら

ブランドから「消える」。

「夢と魔法の国」というブランド・ジーンは

ウォルト・ディズニーを利用して、

「ディズニー」ブランドを創り、

そしてその目的は未達成だから

ディズニーブランドはまだ元気である。

「クールなデザインで思いもつかない

驚きを」というブランド・ジーンは

かつてSONYブランドを利用した。

やがてSONYブランドを利用しつくした

ジーンは、今度はAppleブランドへと

「引っ越し」したのである。

こう考えると、iPhone6と時計が

ヒットするかしないかは

ブランド・ジーンの思し召し

次第であり、われわれ人間の関与を

超えている。

トンデモな話でしょう?(笑)

ぼくもこれを着想したとき、トンデモな考えだと自分でびっくりした。

でも、これ、使えるよ。ブランドに。

この内容をブランドメルマガに書いたら、気が抜けてしまって、

9月いっぱいお休みさせていただくことにした。

あまりに壮大なコンセプトだから。

10月1日と2日、このブランド・ジーンをはじめ、

ブランドとマーケティングについてみっちり講義します。

平日ではありますが、是非、参加してください。

じっくり、議論しましょう。

【2日で深く学べる!】JWブランド&フォーカス・マーケティング講座

最新コンセプト「ブランド・ジーン」を始め、ブランドと

フォーカス・マーケティングについて徹底的に学べる講座を開催します。

【日時】DAY1 10月1日水曜日 ブランド

    DAY2 10月2日木曜日 フォーカス・マーケティング

    いずれも13時開始、17時終了

*DAY1終了後は懇親会あり

【場所】JOYWOW横浜本社(横浜市中区山手 

 みなとみらい線「横浜中華街」駅下車。詳細は参加者にお知らせします)

【参加費用】 2日通し 40,000円(テキスト&税込み)

       1日だけ  25,000円(テキスト&税込み)

*参加費用に含まれないもの 会場までの交通費、宿泊費、懇親会費用など

【お問い合わせ&お申し込みは】JOYWOWサミーまで
メール wowアットマークjoywow.jp
または JOYWOWウェブサイトで(→)