しょこたんこと中川翔子の祖母栄子さんは

ぶっとんだ人で(栄子さんに限らず、しょこたん

の家族は全員ぶっとんでいるのだが)、

七草粥を作ってくれたことがある。

幼いしょこたんが

「(七草って)なにが入ってるの?」

栄子さん「せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ・・・」

しょこたん、栄子さんの物知りを尊敬した。

「どこで売ってるの?」

庭でつんできた

ときいて、少しだけいやな予感がした。

予感はあたり、お粥の中に黒いちいさな物体が浮いていた。

アリ。

ギャー!!!!!

いまとなっては笑い話のこのエピソード、ブランド論としてはネーミングの

いい素材になる。

庭の雑草。

雑草という名前の草はない。

草に

「せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ」

という名前がついた途端、「七草」になる。

雑草とは、言い換えれば「anonymity(匿名)」と同じだ。

「名前はまだない」でもいい。

ペットやぬいぐるみに名前をつけた途端、家族になる。

同じく、掃除機や洗濯機など家電に名前をつけても家族になる。

「家族」とは言い換えれば「親しみを感じる対象」ということだ。

人が選択する理由の一つは

「知っているから選ぶ」

がある。

なぜ「知っていると選ぶ」のかというと、

「親しみを感じるから」だ。

心理学でいうヒューリスティック、つまり経験則

でいうと「親しみを感じると想起しやすい」。

うちのすぐ近所にあるイタリアンレストランは

近いのに、店名を覚えられない。

だから近所なのに、行く機会が少ない。

店名がややこしいからだ。

一方、

「シャンパン食堂」

は聞いてすぐに覚えられる。

しかもその中で「洋食」をテーマにした

「シャンパン食堂の洋食屋さん」

はそのものずばりで、贔屓にしよう、となる。

ブランドのネーミングがなぜ重要か、

というお話でした。

選ばれるためのネーミング。

このあたりのブランド心理学については

5月24日JOYWOW繁昌塾シーズン2 in 大阪

6月6日JW Brand2014ツアー シーズン1(春から夏の先っぽ)in 福岡

でお話します。

横浜では未定ですが、すぐに企画します。

今年企画中の新しい本の骨子になる話です。

*inspired by 仲山がくちょ(Thanks!!)