ジョン・レノンが聖人のように扱われているのがおかしいと思っていた。

平和運動、LOVE&PEACEのイメージがあるが、しかし、ビートルズ時代から

ずっと「観察」しているぼくとしては、彼の生来持っている毒や批判精神

のほうがもっとずっと大事なのにな、と不満だった。

最近出たDVD “LENNONYC” はその不満を解消してくれるナイスなコンテンツだ。

「聖人じゃない」ジョンのほうがぼくは好きだ。

LENNONYC

LENNONYC

「YOKO! YOKO!」とまるで子どものように後追いしつづけたジョンが描かれている。

平和運動がニクソンの大統領選勝利によってポシャり(なぜニクソンの勝利でポシャるのか

理解できないが)、「ヤケになって」ヨーコの目の前でその場にいた女の子と

別室にこもってしまう。みんなの前でヨーコは面目丸つぶれであるが、ジョンなら

やりかねないと思うと同時に、「やれやれ、まったく何やってんだか」だ。

弱いジョン、人間臭いジョン、等身大のジョンがここにいる。

ヨーコのコメントも、感情的にならず、冷静で、まるで我が子について語っている

みたいで、いい。

それにしても、二人の息子ショーンはこのDVD含め、マスコミへの登場は常に

「乳幼児」時代の登場なので、いまだに彼は小さな子どものイメージがあるが、

1975年生まれなわけで、実際には36歳のいいおじさんになっている。

面白いねえ。ちなみにジョンとショーンは誕生日が同じ。

面白いといえば、エルトン・ジョンの髪の毛が増えているのが面白かった。