トム・クルーズ『マイノリティ・レポート』は近未来2054年の

いろんなグッズ・サービスが楽しい(話の内容は暗いが)。

この未来では網膜で個人認証をする社会になっている。

地下鉄に乗るのにスイカもPASMOもいらない。

網膜がIDとなり、課金される。便利だね。

でも、犯罪を起こしたら、逃げようが無い。

トム・クルーズがギャップに入ると、

「ヤカモト様、先日お求めになったタンクトップはいかがですか?」

と3D動画広告から話しかけられる。

先日のタンクトップはいかがですか?

先日のタンクトップはいかがですか?

おそらく「ヤカモト様」、「話しかけてもよいパーミション」を

ギャップに与えているのだろう。

それも、「店内に入ったときすぐ」に「前回の買い物内容を他の顧客の前で」

話しかけてもよいパーミションだ。

ところが問題は、トム演じる主人公がヤカモト様ではないことだ。

トムは、逃亡のため、眼球をまるごと誰かのと入れ替えてしまっている。

だから、いまのトムの眼球は「ヤカモト様」のものだが、ヤカモト様

ではない。

ややこしい。

この映画は10年前に公開されている。つまり、パーミション・マーケティングが

ブームだった頃だ。

パーミションもらったから、いいでしょ?

というこの企業サイドの姿勢を皮肉っている。

特に名は秘すが某ネットショッピングモールからのメルマガを受け取るたび、

これと同じ「ざらつき」を感じるのはぼくだけではないだろう。

パーミションをもらえばいいってもんじゃない。

そこんところだね。