創業1962年だから今年50周年。

久しぶりに訪ねたら、ピアノも、店の奥の大きなベルのような

ものも、ステンドガラスも、カウンター上に並ぶビアジョッキも

みんな昔のままだった。

ブランドには

価値資産 (Value Assets)

環境資産 (Environmental Assets)

時間資産 (History Assets)

という3つの資産がある。

神戸・三宮ピノッキオは特に時間資産をとんがりに

している。

今日はピザ(ピノッキオ式にいうならピッツア)を

To go(持ち帰り)にしたので、焼き上がるまで

25分くらいかかると言われ、中途半端な時間帯だったため

ぼく一人、テーブルに座らせてもらって、待った。

ピアノの上には、村上春樹がこの店に触れた文章の所収されている

文庫本『辺境・近境』が。

また、いろんな人から寄せられた50周年へのお祝い、新聞記事。

とにかく、この店は思い出が多すぎる。

甘かったり、痛かったり。

ブランドは、顧客の頭脳の中に存在する。

つまり、この半世紀の間、店に来たことのある人の頭脳数、

ブランドが存在するわけだ。

強いブランドがなぜ強いか。

脳内に存在する数がハンパなく多いからだろうね。

頭脳の中はその人のステージ。

人はだれしも、そのステージの上に立っているから。