Zappos CEOトニー・シェイ(Tony Hsieh)の本
『Delivering Happiness』は近年稀に見る傑作だ。
サブタイトル
A Path to Profits, Passion, and Purpose
にあるように、若き起業家トニーが、最初は
利益だけだったのが、経営者として、そして人間として深みを
増すに従い、パッション、ひいては人生の目的にまで
思考を巡らせ、経営にいかしていく姿がサスペンスばりのエピソード
と共に語られる。ページをめくるのがこれほどハラハラし、楽しめる
ビジネス書は珍しい。トニーの筆力も素晴らしい。きけば、ゴーストライターは
雇わず、すべて自分で書いたという。トニーはヘンテコなグラマー(文法)があ
るかもしれない、と序文で書いているが、全く気にならない。”end up”という
用語を多用する文体すら、読み進むにつれ、親しみを感じ始めるほどだ。
原書のまま読むことをお勧めするけど、英語はちょっと・・・という方、きっと
誰かが翻訳を出すと思うので、読んでくださいね。元気になります。
さて、その中で、最高に気に入っているエピソードをSurfin’読者に紹介しよう
と思います。原書p.107-109のあたり。
Zapposがまだよちよち歩きの頃。ビジネスが軌道に乗ったとはとうていいえず、
それどころか、キャッシュが燃え尽きるまで後2カ月というような状況でのお話。
当時Zapposでは、在庫と出荷のデリバリーを、営業マンが熱心に売り込みに来た
イー・ロジスティクス(eLogistics)にアウトソーシングしたばかり。同社はケ
ンタッキーに倉庫がある。それまではZapposのあるサンフランシスコから全米に
配送していたけど、ケンタッキーなら、お客さんに届ける納期短縮になるだろう
し、物流のノウハウもすべてお任せ、とイ─社の営業マンが胸を叩くものだから、
信用して任せた。ところが、ですね。アメリカではよくある話だけど、これがい
い加減な話で、いざフタを開けてみたら、ぐっちゃぐちゃ。
ただでさえお金がない(後2か月分しかない)状況なのに、「毎日数十万ドルが
消えていく」ありさま。
見かねたフレッド(創業メンバー)がキースに電話した。創業間もないベンチャー
によくある話だけど、キースもまた、自分の職責を超えて、部署をまたいで何で
もやる仕事男。
「キース、イー・ロジスティクスのケンタッキー倉庫で問題が起きたんだ。もう、
めちゃくちゃで、ザッポスからも人を出さなきゃ話にならない」フレッドは言っ
た。
「で、オレに何をしろと?」キースは聞いた。
「キース、君のいまいる場所からサクラメント空港までどれくらいかかる?」
「一時間くらいかなあ」
「二時間後に発つ飛行機がある。今すぐ空港へ急ぎ、その便に乗ってケンタッキー
に来てくれ」フレッドは言った。
「マジ?」
「もちろん」
「うーん。じゃ、これから家に戻って、荷物をまとめ、明日朝そっちへ向かうっ
てのはどう?」
「一日も待てないんだ。一日経てば数十万ドルが消えてしまう。下着やもろもろ
のものは何だってケンタッキーについてからその辺でみつくろえばいいじゃない
か」
「わ、わかったよ。で、そっちではどれくらいかかるんだろう」
「カタがつくまでだ」フレッドは言った。「一週間で済むかもしれないし、二週
間かかるかも・・・ええい、そうこう話している間にも時間は経っちまう。飛行
機に乗り遅れるぞ!」
「わかった」
キースは電話を切るとすぐさま空港へ直行した。運転しながら携帯で留守中自宅
で愛犬の世話をしてくれる人を手配した。
とまあ、なんともすさまじい話で、結局キースはそれからひと夏ケンタッキーで
過ごす羽目になるのだが、注目したいのは、キースが「仕事」で自分の職責を定
義していないことだ。組織(Zappos)への貢献による定義をしていて、これはま
さにドラッカーのいう「成果を出すエグゼクティブ」のあり方である。
「たったいま、必要なことをする」
これがキースのプロフェッショナルとしての自らの貢献の定義だ。
惚れるね。
この渇き具合、ぼくが『共感企業』内で書いたYAZAWA指数につながる。
共感セミナーでも、大事なテーマです。
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このセミナーに参加すると手に入る効用は7つあります ─
———————————————————————-
1. 「売るのではなく、選ばれるブランド創り」の方法を学べます
2. 「競争不要の秘訣⇒購買動機⇒買ってくれる理由」の発明について学べます
3. 「商売を広げる非顧客=ノンカスタマー」と出会う方法を学べます
4. 「ビジネスチャンスの発見方法」を学べます
5. ツイッターなどのソーシャルメディアを集客にいかにつなぐか、
「新しいプロモーション方法」を学べます
6. 何といっても元気が出ます!
7. 多種多様なセミナー参加者との生きた交流ができます
———————————————————————
10/11 月・祝 東京  ま~だ間に合う!
http://bit.ly/cXiG49
10/13 水 名古屋  まだまだ間に合う!
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10/27 水 大阪  大ヒット「トイレの神様」誕生秘話が聞ける!
http://bit.ly/bZng3Q
いずれのセミナーも、お申し込みは
JOYWOWでも受け付けております。
https://www.joywow.jp/contact/index.html

*これは今日配信のメルマガSurfin’と同じ内容です。

Zappos CEOトニー・シェイ(Tony Hsieh)の本

『Delivering Happiness』(→クリック!)は近年稀に見る傑作だ。

サブタイトル

A Path to Profits, Passion, and Purpose

にあるように、若き起業家トニーが、最初は

利益だけだったのが、経営者として、そして人間として深みを

増すに従い、パッション、ひいては人生の目的にまで

思考を巡らせ、経営にいかしていく姿がサスペンスばりのエピソード

と共に語られる。ページをめくるのがこれほどハラハラし、楽しめる

ビジネス書は珍しい。トニーの筆力も素晴らしい。きけば、ゴーストライターは

雇わず、すべて自分で書いたという。トニーはヘンテコなグラマー(文法)があ

るかもしれない、と序文で書いているが、全く気にならない。”end up”という

用語を多用する文体すら、読み進むにつれ、親しみを感じ始めるほどだ。

原書のまま読むことをお勧めするけど、英語はちょっと・・・という方、きっと

誰かが翻訳を出すと思うので、読んでくださいね。元気になります。

さて、その中で、最高に気に入っているエピソードを紹介しよう

と思います。原書p.107-109のあたり。

Zapposがまだよちよち歩きの頃。ビジネスが軌道に乗ったとはとうていいえず、

それどころか、キャッシュが燃え尽きるまで後2カ月というような状況でのお話。

当時Zapposでは、在庫と出荷のデリバリーを、営業マンが熱心に売り込みに来た

イー・ロジスティクス(eLogistics)にアウトソーシングしたばかり。同社はケ

ンタッキーに倉庫がある。それまではZapposのあるサンフランシスコから全米に

配送していたけど、ケンタッキーなら、お客さんに届ける納期短縮になるだろう

し、物流のノウハウもすべてお任せ、とイ─社の営業マンが胸を叩くものだから、

信用して任せた。ところが、ですね。アメリカではよくある話だけど、これがい

い加減な話で、いざフタを開けてみたら、ぐっちゃぐちゃ。

ただでさえお金がない(後2か月分しかない)状況なのに、「毎日数十万ドルが

消えていく」ありさま。

見かねたフレッド(創業メンバー)がキースに電話した。創業間もないベンチャー

によくある話だけど、キースもまた、自分の職責を超えて、部署をまたいで何で

もやる仕事男。

「キース、イー・ロジスティクスのケンタッキー倉庫で問題が起きたんだ。もう、

めちゃくちゃで、ザッポスからも人を出さなきゃ話にならない」フレッドは言っ

た。

「で、オレに何をしろと?」キースは聞いた。

「キース、君のいまいる場所からサクラメント空港までどれくらいかかる?」

「1時間くらいかなあ」

「2時間後に発つ飛行機がある。今すぐ空港へ急ぎ、その便に乗ってケンタッキー

に来てくれ」フレッドは言った。

「マジ?」

「もちろん」

「うーん。じゃ、これから家に戻って、荷物をまとめ、明日朝そっちへ向かうっ

てのはどう?」

「一日も待てないんだ。一日経てば数十万ドルが消えてしまう。下着やもろもろ

のものは何だってケンタッキーについてからその辺でみつくろえばいいじゃない

か」

「わ、わかったよ。で、そっちではどれくらいかかるんだろう」

「カタがつくまでだ」フレッドは言った。「一週間で済むかもしれないし、二週

間かかるかも・・・ええい、そうこう話している間にも時間は経っちまう。飛行

機に乗り遅れるぞ!」

「わかった」

キースは電話を切るとすぐさま空港へ直行した。運転しながら携帯で留守中自宅

で愛犬の世話をしてくれる人を手配した。

とまあ、なんともすさまじい話で、結局キースはそれからひと夏ケンタッキーで

過ごす羽目になるのだが、注目したいのは、キースが「仕事」で自分の職責を定

義していないことだ。組織(Zappos)への貢献による定義をしていて、これはま

さにドラッカーのいう「成果を出すエグゼクティブ」のあり方である。

「たったいま、必要なことをする」

これがキースのプロフェッショナルとしての自らの貢献の定義だ。

惚れるね。

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1. 「売るのではなく、選ばれるブランド創り」の方法を学べます

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森戸海岸の夕暮れ 今日の散歩にて

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