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ところで、先日、不思議な体験をした。

オフィスの最寄駅「元町中華街」5番改札を入り、左手に

エレベーターがある。

一人の男性が中央に、右に二人の中年女性が話しながらエレベーターの

到着を待っていた。

時間に余裕があったので、エレベーターを待つことにした。

待っていた男性というか、男の子は、丸坊主、頭皮に入れ墨をしていた。

ダボダボのトレーナーを着て、左手にはABCマートの袋をぶら下げて。

やがて、エレベーターが到着。

男の子が先に乗った。ぼくは後に続いた。

乗って、みんながするように180度回転し、ドアのほうを見ると、女性二人は

エレベーターの到着などに全く気づかないみたいに話している。

自然にドアが閉まり、下降した。

着いて、ぼくは「開」のボタンを押し、男の子を先に出した。男の子は会釈をし、

出て行った。

ホームへ行くにはもう一つ下りのエスカレーターに乗る。

ぼくのすぐ前に、男の子の丸坊主頭がある。左側頭部には「Yokohama」の文字、

後頭部には美しい女性のイラスト。

腕にも入れ墨があるようだ。

ホームには急行渋谷行きが待っていた。男の子に続いて乗った。

男の子は、空いている座席に座った。

ぼくは立って乗客を観察していた。

「みなとみらい」駅。

「横浜」駅。ぼくはここで下りる。

男の子も下りたようだ。

改札に上がるエスカレーターではぼくの後ろに、彼はいた。

改札に向かう広いスペースでも、彼はそばを歩いていた。

そこに、ぼくのケータイにメールが来た。

メールだな、と一瞬、そう、1秒の何分の一かの時間、意識が

ケータイに行った。

と、男の子の姿が消えていた。

頭皮の入れ墨、似つかわしくないABCマートの袋、やさしい目、

ぼくとつかず離れずの行動。そして、忽然と消える。

彼は本当に実在した人間なんだろうか?

女性二人は、なぜ、エレベーターを待っていたはずなのに、

エレベーターが来ても何の反応もしなかったのか?

ぼくが乗ったのはエレベーターなのか? それとも?

不思議な実話である。