kagamiya

福井に行くというと家人が「カニめんたい」を土産に買って

来てほしい。はいはい、と簡単に了解、新しくできた

福井駅ビルの土産物売り場で探すも、ない。

「カニめんたい? それはお弁当ですか?」

ちがう、というと、そういう珍しいものなら、という表情で、

「かがみやさんなら置いているかもしれません」

かがみやさんは以前福井におじゃましたおり、家人と一緒に

行った老舗のお土産物屋さんだ。

ところが、この店の人も知らない。

以前置いていたのに今は置かなくなったのですか、と重ねるが、

みんな首をひねるばかり。

親切な店員さんは、問屋さんに電話で聞いてくれた。

問屋さんにはあるという。

聞くと一個300いくらの価格。一個だけというわけにもいかないので、

4個頼んだ。この段階で、ぼくは送ってもらうつもりでいる。これからまた仕事の

ため名古屋へ移動だし、重いから。ところが、お店の人は、送るのなんて

もったいないといって送らせてくれない(笑)。

「今日これから帰る?」

「うん、帰る」

「すぐ?」

「いや、10時30過ぎの電車だけど」(この段階で9時半くらい)

「じゃ、すぐ持ってきてもらうから、待ってて。それとも**さん、

取りに行ってくれる?」(別の店員さん**さんに)

「いいよ」

問屋さんに電話して、10時までに持ってきてほしいと依頼、問屋さんも快諾してくれたようだ。

「お客さん、そこに座って待ってて」

待っててと言われても、いつ来るかわからないものをただ店先で座って

待つわけにもいかない。どうしようと思案していると

「それともコーヒーでも飲んでこられますか?」

「うん」

「そこにドトールがあります」

ということで、無事カニめんたいをゲットした。

まさか自分で持つとは思わないものだから4個も頼んじゃって、

後悔したけど、「送るのをもったいない」とするその料簡が気に入った。

とても気持ちいい対応で、やっぱり福井はいいところだなあ。

ドトールもフレンドリーで、まさにぼくの気持ちにストライクでした。