NHKスペシャル(4/9)を観ていて、商人のあり方、底力をあらためて感じ、感銘を受けた。 気仙沼 サンマ加工業 沿海部に9つあった工場。そのうち8工場が津波でアウト。 従業員800人。どうする? 解雇しかないのか? 解雇のほかには、休業という手がある(会社都合の場合、休職ではなく、休業)。 しかし、休業の場合、休業手当と社会保険を会社が負担しなければならない。 休業手当は国が8割負担してくれるが、社会保険料は全額企業の負担となる。 それが月2,000万円(!!)。 社長と役員が、丸座になって話し合う。 「やはり、解雇しかない。やむをえない」役員の意見は、解雇に流れた。 しかし、社長は、解雇にふみきれない。 「家も何もかも流されてしまった人に、解雇となると、すべてを失って しまうのではないか。受け止めがまるで違うんじゃないか」 また、いま、800人もの人を解雇すると、気仙沼の漁業が将来にわたり人材を失ってしまう、 という危惧も、あった。 悩みに悩んだ末、社長は、従業員全員の雇用の確保と、休業扱いとすることを 決断、全従業員を集めて、伝えた。 ぼくも一人の経営者として、社長の決断をハラハラしながら、画面を観ていた。 決断に、頭が下がった。感銘を受けた。 釜石 呑ん兵衛横町(→クリック!)に毎日冷たいビールを届けていた酒屋さん。 横町は流されてしまい、跡形もない。 酒屋の主人「必要とされて開くのが酒屋だから・・・。うちだけが開いても 仕方ないんです。かといって、うちがまずは開かないと、という思いもあります」 金属加工業。 漁船の部品を提供していた工場。 一本のアングル(三角形の鋼材)の注文があった。 社長、喜び勇んで 「この材料を必要としている会社があるんですよ! これを!」 工場は見るも無惨な惨状である。 ガスも電気もない。 しかし、アングルを切断しなければならない。 どうするか。 「ノコでやるべ」 アングルを、指ではさんだノコで切ろうとするが、切れるはずがない。 ・・・時は過ぎ。 ようやく電気が通り始めた。 社長は工場にカレンダーを持ち込んだ。 「時が止まってしまっているでしょ? 現在進行形、ingにしなきゃダメじゃん」 「この町に漁業が戻らないといけないんです! そして船やエンジンは、歯車一つなく ても動かない。だから、われわれの仕事は、必要なんです!」 商人の、事業者の、あり方とプライドを真正面から受け止め、涙が出て、仕方なかった。

NYで閉店したレストランに張ってあった。商人のやる気魂は洋の東西を問わない

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