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1.  商売で成功しようと思うなら、自分自身が良い客にならなければならない

1981(昭和56)年、社会に出た。
旭化成の建材部門。
学校はずっと公立(小中市立、高校大学国立)、初めての私立。
そしていまは究極の私立である(笑)。
以来、ポリシーにしていることがある。

それは、

「商売で成功しようと思うなら、自分自身が良い客にならなければならない」

・・・と、ここまで書いたところで、屋外で何かシュピレヒコールがうるさい。

メーデーとやらで、何かマイクで叫んでいる。暇人が。
毎年、このオバハンの金切声きくと、ムカつく。
こっちは仕事なんだ。静かにしてくれ。
こーゆータイプの連中は、店で客になったとたん、威張ったりするのだ。
「客なんだから」と。
違うよ。店はこっちがお金払って、勉強させてもらう場なんだよ。

2. レストランは、学習塾である

たとえばレストラン。

レストランは、料理やドリンクをいただいてお金を支払う場所ではなく、

お金を支払って食事付きで勉強させていただく学習塾だ。

メニューを見る。そこから、厨房の冷蔵庫にどんな食材があるか想像する。

メニューとは、言い換えれば食材の組み合わせである。

図のようなチャートを瞬時に脳内で描き考える。

スクリーンショット 2016-03-27 14.53.35
食材をうまく組み合わせてバラエティ豊かなメニューをデザインしている店は、

シェフやオーナーのセンスに敬意を表する。

このように、料理を楽しめるほかに経営の勉強もさせていただく。

レストランに支払う金額はその勉強料。

3. 良い客とは

良い客とは。

予約はできる限り早めに連絡する。

これで店は食材手配やスタッフの出勤シフトを早めにできる。

一度予約したら絶対にキャンセルしない。

自分が店の立場なら、がっかりするから。何事も店目線で考える。

宴会で幹事が段取りしてくれているのなら、出欠の返事を秒速でする。

最近はFacebookイベントで招待されることが多くなったが、

自分が関係する宴会は、秒速で参加不参加のボタンを押す。

まちがっても「未定」は押さない。

「未定」とやられると、幹事はどう判断していいかわからない。

参加費があらかじめわかっているなら、

お釣りのいらないように用意して封筒に入れて参加する。

5,000円でも千円札5枚入れる。

半端な金額のときこそ、百円玉を入れておく。幹事がお釣りに使えるから。

封筒には「ありがとう」と書いて。

幹事に、「この封筒にみんなの参加費を入れてそのままお店に渡して」と渡す。

ぼくはMAIDO-internationalで常にこれを心がけている。

店に、MAIDO-internationalを知ってもらうことと、

印象を良くしてもらうためだ。

ひいてはMAIDO-international参加者の印象が良くなる。

良くなると「何か」のとき、きっと商売に良い影響を与える。

話はそれるが、MAIDO-internationalのおかげで大阪市内の飲食店は大型案件が

増えているはずだ(笑)。

何しろ一回の宴会が25人くらいだから、たいていの店は貸切になる。

土曜日夜、オフィス街の飲食店で確実に25人入るというのは、店にとって「おいしい」。

実はMAIDO-internationalのおかげで飲食にも貢献できているのではないかと思っている。

もちろん、全体からすれば小さいものなんだけどね。

店の印象、バカにできないよ。

そして、カードで支払わず、現金で払う。

カードは何パーセントか、引かれるからだ。

キャッシュが一番なのは、商売人ならわかっている。

店は仕入れとか、アルバイトへの支払いとかさ、基本現金だから。

現金が大事なんだよ。

また、ランチなどで支払うとき、特に都内でよく見かけるのだが、

一人ずつ細かくワリカンしあっていることがある。

どこかのコラムで林真理子が怒っていたが、これは見苦しい。

率先してまとめ役を買って出て、「一人千円通し、差額は負担する」くらいでいい。

まとめて払う。忙しいランチタイムにレジで店のスタッフを拘束するのはいただけない。

みんなからは現金で集め、支払う幹事役がカードで払ってポイントなりなんなり「いいこと」

しようとする人もいる。はした金で、みっともないぞ。

いま思い出したが、田中角栄がロッキード事件の折、

「俺の調達した莫大な選挙資金からすれば、5億なんてのははした金だ。

そんなもん、いちいち覚えていられない」

と言っていた。くだんの選挙資金は300億という。

そうだよねえ。

はした金で思い出したが、ぼくは店がおしつけてくる「ポイントカード」をいっさい

持たないことにしている。一時気の迷いでTポイントカードをファミリーマートで

掲示してポイント集めて喜んでいたが、尊敬する矢沢のえーちゃんがそういうこと

するだろうかと自問して「やらない」とわかったので、きっぱりやめただ。

航空会社のマイレージもくだらないだ。

ばかばかしいだ。

カード会社のポイントも使えないだ。

アメックスゴールドカードを会社で使っているが、

あのポイント、相当溜まっているが、放置である。

ろくな使い道ないもん。

「顧客囲い込み」なんて、幻想。

だれも囲い込まれたくない。

このこと、昔の本・・・

『マーケティングに何ができるか、とことん語ろう』

で書いた気がするが、現物がないので、わからない

(ぼくは自分の本も捨てる。何も守らないから。人間、守ろうとするから悩むんだ)。

常に現金。

大きな買い物のときほど、現金。

それだけの現金が用意できないときにはどうするか?

買わなきゃいい。

この社会、同じ一人の人間が、あるときは店になり、あるときは客になる。

どっちか、ということはない。

「常にオレ、客」

という勘違いバカもいるが、たいてい社会的地位の高い人である。

前にも書いたが、そういう人は食べ方が汚い。

映画『リップヴァンウィンクルの花嫁』で綾野剛がお弁当を食べるシーンがあった。

食べ方が、美しいんだ。

聞くところによると彼、幼いころ、かなり苦労したらしい。

後天的に、食べ方を学んだんだろうなと、嬉しかった。

矢沢えーちゃんも、食べ方が美しい。

そういうところも、惚れる理由だ。

店の人が料理を持ってきてくれたら目を見て「ありがとうございます」と言う。

皿はひきやすいようにまとめておく。

ひいてもらうときには「おいしかった。ごちそうさま」と言う。

そう、店の人の気分を良くしてあげるのだ。

「なんでお金払って、店の気分を良くしてあげなきゃならんの?」

だって、ここはこっちが勉強させてもらう塾なんだから。

宴会は定刻に始め、定刻に終わる。

仕事のできる人は、宴会に遅れない。

時間のフィードバックマネジメントがきちんとできるからだ。

つまり、

「19時に横浜元町にある店に到着しているためには

ここを18時30分には出なければならない」

という、時間逆回しのプランができるかどうか。

「すみません、10分遅れます」とメッセージしてくる人がいる。

その時間があったら走れ。

また、宴会で大事なことは、終り際だ。

ダラダラ続けることで参加者みんながより一層親しくなるかというと、ならない。

疲れるだけ。店にも気の毒。

だから、2時間なら2時間、3時間なら3時間、集中しよう。

幹事は進行に常に気配りする。まるで仕事だが、仕事なのだ。勉強になる。

トイレは掃除して出る。

紙ナプキンが床に散らばっていたり、

洗面台や鏡が水跳ねで汚れていたりしたら、きれいにぬぐう。

映画『11人の怒れる男』でヘンリー・フォンダ演じる

陪審員8番がトイレの洗面台を使ったあと、きれいにぬぐうシーンがあった。

これによって8番の人となりを描いている。

シドニー・ルメット監督、さすがだと思うが、あるいはヘンリー・フォンダの

計算演技かもしれない。

IBM創業者のワトソンは、息子に、

「洗面台は、次に使う人のことを思ってきれいに水滴をぬぐっておくように」

と教えていた。

また、大声で騒がない。

先日、帯広でランチとっていたら、爆笑につぐ爆笑で

こっちの話し声が聞こえなくなるグループがいた。

爆笑している、ということは、あまり親しくない、ということである。

親しくないから、親しさを表現するために過剰な声を出す。

めいわくだったなあ。

また、ドリンクを持ってきてくれたとき、話に夢中で、

自分が頼んだのに、知らん顔していることがある。

速攻で手をあげよう。

スタッフは忙しいのだ。

限られた人数でフロアを飛び回っているのだから。

スタッフが

「いちごサワーのかた!」

と声からしているのに一同知らん顔してる図というのは、

その宴会の「実力」のほどが知れる。

そう、宴会にも実力があるのだ。

店を出るとき、サーブしてくれた担当者に

「あなたの料理の説明、的確でとてもよかった。おかげでよりおいしかった」

という風に、具体的に良かった点を指摘してあげると、

彼女のモチベーションアップにつながる。

「人んちのスタッフの機嫌、なんでとらにゃ、あかんの?」

かもしれないけど、人んちも、自分んちも、同じ。

人を育てるのは、役目だよ。