もはや人間の片手からスマートフォンが生えてきたのではないかと

いうくらい、セットになっている。

たとえば電車内。

たとえば駅構内。

たとえば自転車に乗りながら(特に大阪)。

たとえばスポーツクラブの浴槽で。

たとえば映画のエンディングロールになった暗闇の中で。

たとえば芝居がまさに始まるぞ、という本来ならワクワクドキドキの中で。

たとえばカップルがカフェで向かい合わせに座っているのに相手の顔を見ずに。

たとえば信号待ちで。

たとえば・・・

もういいね。

これを「けしからん」「マナーがなってない」「ほんらいの姿ちゃうやろ」

と思っていたが、今日、西天満交差点信号待ちのカップルが隣あって立っている

のにスマホ画面を見ているのをながめながら、はたと気づいた。

これは、スマホを人間が使っているのではない。

人間がスマホに使われているのだ。

いや。

違う。

何らかの新しい、人類がまだまったく知らないアイデアのジーン(テクニウム)が

新しいサムシングを生み出さんとして、人間とスマホをセットにしたのだ。

つまり、「人間&スマホ」という、新しい生物が地球上に誕生したのである。

「Men equipped with Smartphones / or / Smartphones equipped with Men

スマホを搭載した人間・または・人間を搭載したスマホ」。

すでにそのジーンはいくつかを生み出している。

UBER(→)を使って地球上の「物流データ」を蓄積しつつある。

AVIVA(→)の自動車保険サービスを使って、人類のドライビングテクニック

のデータを蓄積している。

AVIVAは、ドライバーの横に専用アプリ搭載スマホを置いて

運転技術を評価し、レーティングが良い人の自動車保険を安くしている。

きわめて合理的な保険料金の決定方法を編み出し、

保険料金の納得性をリ・デザインしたのである。

人間の思考は現在でもすでにかなりスマホやスマホ搭載アプリに

規定を受けている。

Googleマップが第二の頭脳になってしまった人は相当いるだろう。

新しい生物が、誕生したのだ。

AIの進化は、既に人間の生身の身体に化学反応として現実化している。

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