ちゃんと働き、ちゃんと生きる。

自分がちゃんと働いて、ちゃんと生きているなあ、

と実感するのは、

仕事を終え、ビールを一口飲んだときだ。

東京日帰り出張から帰り、

梅田に戻って来た。

ほんとは空港でちょっと一杯やりたかったのだけど、

空港って、終わるの、早いんだね。

もったいないなあと思うよ。

飛行機から下りて、そのまままっすぐ都心へ

戻るんじゃなく、ビールの一杯でも飲んで

仕事モードの余熱をさましてから帰りたい、

というビジネスパースンは多いんじゃないかな。

空港が自分の存在意義を「飛行機の発着場」

としている限り、そういう発想にはならないんだろうね。

ともあれ、梅田に戻ったけど、さて、このまま帰りたくない。

といって若者が集う店もヘビーだ。

どうするか、と思いつつ歩いていたら、お初天神横の

夕霧そば 瓢亭(→クリック!)を思い出した。

ここにこの前入ったのは80年代、まだ旭化成の若手

だった頃だ。

時計を見ると、10時前。

ダメもとでのれんをくぐると、人がいっぱいだ。

おそるおそる「いいですか?」と店の人に聞くと

「どうぞ!」と四人がけテーブルに案内してくれた。

周囲は宴会のノリになっている。大丈夫そうだ。

ここの名物、ゆずを練り込んだ蕎麦を注文、

ビールもお願いする。

仕事帰りのビールと蕎麦。

以前来た20代の頃は、会社からの給料で食べた。

いまは自分で稼いだ(旭化成時代も自分で稼いだ

お金だが、ちょっとニュアンスが違う)お金で

蕎麦とビール。

仕事に追われ、つい笑顔も少なくなっていたけど、

思わず、自分にオッケーだしてやりたくなる、

そんな45分だった。

お前、ちゃんと働いて、

ちゃんと生きてるやん、って感じの。