「ただいま電話が大変混み合っております。

このままお待ち戴くか、いましばらくしてから

かけなおしてください・・・」を何分か聞いたあと、

ようやくでてきた人間に用件を話した。

「昨日新規で契約したiPhoneについてくる特典を外したいの

ですが」

「ありがとうございます。では、昨日ご契約戴きました

iPhoneの電話番号をお願いいたします」

「*******」

「ありがとうございます。つづきまして、昨日設定

戴きました暗証番号を」

「******」

「ありがとうございます」

・あんしん保証パックプラス

・iPhone基本パック

・Yahoo!プレミアム

・UULA(ウーラ)

を外した。

ただし、Appleケアよりあんしん保証パックのほうが

修理代がおトクというので、Appleケアをはずした。

さらに、

あんしん保証パックプラス(682円)ではなく、あんしん保証パック

というものなら525円になる、という。

違いは、「ケータイなんでもサポート」が

つくかどうか、というので、ただちに変えた。

以上の電話でのやりとり、ぼくはソフトバンクショップで

他の客と一緒に順番待ちの椅子に座って、やった。

つまり、自宅でできることを、ショップでやったのである。

自宅なら、自分のケータイ番号や暗証番号を他の客に

筒抜けに聞かれることもなく、できた。

ならばなぜ、こういうことになったのか。

そもそも、昨日契約時に、これら特典なんか、いらねーよ、

全部いますぐ外して、と言ったら

「明日にならないと、外せないんです」

と言われたから。

「明日、お手数ですが、こちらにお越し戴けば、

当方でやらせて戴きます」

電話でできることは知っていたのだけど、

「ただいま電話が大変混み合っております。

このままお待ち戴くか、いましばらくしてから

かけなおしてください・・・」を何分か聞くのが

メンドーだし、一括してまとめて処理してくれる

ものだと思ってショップに来たのだ。

それが、ショップのスタッフが

やってきて

「お客様、今日はどのようなご用件でしょうか」

と聞くからこれこれこう、と説明したら、

しばらくして、

「時間がかかりそうですので、この電話でも

できますから」

と、ショップのオフィスで使っているであろう

固定電話の子機を差し出されたのである。

あのなー。

ぼくは大人だから、怒らず、そのまま言いなりに

なってやったけどさー。

これって、あり?

あり?

ビル・ゲイツがかつて(1999年)

「すべてを顧客にやらせるのが理想」

言っていて(→)、ダサいよなあ。

しかしながら、

デジタルワールドの商取引はこのダサい予言

通りになってきている。

新しいスマホを買って、いろんな設定をするのはすべて

顧客自身だし、そもそもコンビニでも、ネットショップでも、

商品を顧客自身が選定し、吟味し、購買手続きする。

クレジットカードナンバーを自分で入れて、セキュリティコードまで

自分で入れて。

商人(あきんど)の役割は、何か。

顧客を喜ばせることだ。人として、全力で。

このブログで描かれている顧客としての喜び(→)

がいまや世界遺産的に貴重になってきているのが

現代日本の現場の素顔だろう。

しかしながら、こころある経営者は、この流れに棹さそうとしている。

人手を惜しまずかける出産お祝い専門店ココレカ(→)

ozie(→)経営者ヤンヤンこと柳田敏正さんのビジョンは

まさに「人を主軸にすえた」ものだ。

そう思ってみると、ダサいショップがあればあるほど、

それだけ覚醒したショップにとってはビジネスチャンスだと

いうことになるね。

だって、客に子機を渡さず、ショップスタッフが自分でやってさしあげる

だけで、感謝される時代に、なってしまっているのだから(皮肉だよ)。

人を主軸にすえよう。手間をかけよう。