強いブランドの証拠は

1. 期待を喚起する

2. 喚起された期待に応える

の2点だ。

強いブランドは期待を約束し、守る。

広告宣伝は、上記1の「期待」を伝えることにフォーカスする。

逆に言うと、広告宣伝を見れば、そのブランドが何の期待を

喚起しようとしているのかがわかる。

しかも広告宣伝だから、当然「着飾って」いる。

正味実力はいくばくか割り引いて考える必要がある。

この点を考えると、ケータイビジネスは衰退産業だとわかる。

価格しか、訴求していないからだ。

そして、価格しか訴求しなくなったら、その産業は衰退し始めている

証左である。歴史上、例外はない。

リンクエコノミーでは、モノを売ることほど簡単なことはない。

最安値を出して、ネットに置いておけば、必ず売れる。

そこに商人としての創意工夫は不要だ。

しかるに、そのブランドに将来はない。

明日も、10年後も、100年後も商売をつづけたいのであれば、

「最安値という期待」は、約束しないことが肝心だ。

「売る」というのはPOS (Point Of Sales) という「点」の営みである。

点の前後面が重要だ。そしてそこ(面)が業を営む営業のエリアであり、

さらにそれら全体を設計するのがマーケティングの役割なのである。

話を戻すと、「期待」は「たった1人」が眠れないほど興奮するもので

あれば望ましい。平均点や多数決は期待でも何でもない。

たった1人が興奮する期待。

これこそが、とんがったブランドを創る方法だ。