ビジネスとは、商品と貨幣の交換ではなく、文化を創造すること。

TOTOのウォシュレットは「おしりを洗う」という行為を

新しい習慣にし、1980年の発売以来15年かけて日本人の文化へと昇華した。

ウォシュレットを成立させている技術はノズルを前後に動かす動力と

水を温める熱源の二つ。

三宅秀道さん(→)が指摘するように、この二つの技術は、エジソン君

が存命中(1847-1931)既に存在していた。にもかかわらずエジソン君が

ウォシュレットを発明できなかったのはなぜか?

エジソン君が、「トイレで用を足したあと、おしり洗ったらええんちゃう?」

とイメージングしなかったからだ。

「おしりだって、洗ってほしい。」(→ (c)仲畑貴志 )

と思わなかったのである。

TOTOは「文化をつくりだす」を目指している。

朝シャン用のシャンプードレッサー、音姫など、TOTOは

「before/afterで生活が変わるもの」を作り出して来た。

文化は習慣から始まる。

Amazonは「検索して買う」というショッピングスタイルを文化にした。

Googleは「検索がお金になる」文化を生み出し、マーケティングやブランドの

ネーミングに革命を起こした。

スターバックスは家庭でもない職場でもないサードプレイスに立ち寄る、

という文化を生み出した。日本には昔から喫茶店や居酒屋はあったが

スタバはスタバという新しい文化を生み出している。そこに似合うのは

喫茶店のマンガやテレビ、居酒屋のビールではない。

たとえばMacBook Air、たとえば英語レッスン、たとえばミーティング、

たとえば原稿執筆・・・すべてスタバ空間であるからこそ成立する知的な文化だ。

名古屋に行くと必ず立ち寄るスタバでは、カウンターのスタッフが顔を覚えて

くれている。

テイクアウトする商品だからこそできる顧客コミュニケーションを「開発」

し、実行してくれている。

写真のような「ちょっと嬉しい仕掛け」は、スタバ文化をさらに強める効果

がもたらされている。素晴らしいよね?

文化を創る意気込みで、ビジネスしよう!